自分のエピソードと照らし合わせるように一気に読破!「組織にいながら、自由に働く。」はぜひともお勧めしたい一冊である。
近頃、自身の働き方について考えることが多くなった。
間違いなく、この本の影響だと思う。
結論から言うと、メチャクチャ良かった!
著者によると、働き方には4つのステージがある。
・できることを増やす、苦手なことをやる、「加」。仕事の報酬は「仕事」
・好みでない作業を減らし、強みに集中する「減」。仕事の報酬は「強み」
・磨き上げた強みに、別の強みを掛け合わせる「乗」。仕事の報酬は「仲間」
・一つの作業をしていると複数の仕事が同時に進むようにする「除」。仕事の報酬は「自由」
最終形は「除」と言うことになるのであろうが、
ワタシの琴線にビシッと触れたのは、”ドロップアウト”からのスタートという所であった。
かくいうワタシも、「ドロップアウト」した。
営業職に従事し、当然ながら、いい評価が欲しくて働いていた。
ところが、男の厄年でもある41歳あたりであろうか、
自身の体調の異変に気づくとともに、歳をとった両親の介護がのしかかって来た。
やがて入院し、休職に追い込まれ、うつ病にまでかかってしまった。。。
その後、2014年の10月に、ミニマリズムに目覚め、
なんだかんだで現在に至っているのだが、
こと仕事面においては、正社員から嘱託になり、
かつて遮二無二走っていた会社の評価の「道」を外れることになった。
周りの目など気にする余裕などなかったが、
それでも自身がしがみついて来たという反動があるのか、
悶々とでもいうか、スッキリしない気持ちがあったのも正直である。
別段、今は今でいいのであるが、それでもやっぱり。。。という想い。
そうして過ごしていた中で、この本と出会った。
目から鱗とともに、解き放たれたかのような感覚。
それと、その上で、これからどうして行こうかという指針があって、
気がつけば、ページを繰る手が止まらなくなっていた。
そして、自分自身、これまでの生き方を振り返るとともに、
現状分析を行いながら、これからのことも考える様になった。
この本で、何が良かったのかと考えると、大きく2つか。
まずは、著者の経験則に基づき書かれており、決して遠くない人による言なのが良かった。
「組織にいながら」というのが良いのだろう。
会社を辞めて、ガンガン行けよ!みたいなのは、読み物としては楽しいかもしれないが、
実際、それがリスクでしかない人の方が多いだろう。
だからどこかで、醒めた目で見てしまう様なところもあるが、この本は違った。
きっと自身のエピソードと照らし合わせていくと、共感の方が多いと思う。
次に、分かりやすいということに尽きるであろうか。
先の4つのステージ然り。
そもそも「働き方」というテーマは、広くて深いと思われる。
分かっていてもなかなか踏み切れない。自身も、組織も、であるが。
難しいことを難しく語るのは、実は難易度はそれほど高くないと思う。
分かりやすく平易に、伝わる様に語る方がよっぽど困難である。
この本が決して薄いとか、決してそういうことではない。
誰しも程度の差こそあれ、”不安”を抱えて仕事をしている。
このままで良いのか?という不安も含めてである。
その時、自分の仕事のステージは、今どの辺りだろう?と考えることは重要である。
進むべき方向が見つからない時は、「今、ここ」で集中してみる。
そうすることで見えてくるものもある。
楽ではないが、楽しいというのが理想であろう。
一気読みしてしまうには勿体無く、再読したくなる様な1冊である。
オススメしたい。