メチャ売れしているらしい「君たちはどう生きるか?」を、今さら読んでみた
昭和12年に出された本当のこと。随分と前のことだと驚いた。
池上彰氏や糸井重里氏が絶賛し、宮崎駿氏の映画のタイトルにもなるという。
然るべき人が打ち出せば、ベストセラーになってしまうのか、
それとも深く考えずに飛びつく人が、途中から増えただけなのか?
(まあ両方ということなのだろう。)
https://toyokeizai.net/articles/-/218524
言い回しや表現には、もちろん時代感が宿っている。
(逆に新鮮に映り、個人的にはそれも良かった。)
漫画にもなっていて、売れている本の典型的な展開とも言えるが、
これは特に、岩波のものを読んでもらいたいと思う。
(漫画は読んでないけど。)
この本に答えはない。
主人公のコペル君や叔父さんが「正しい」ので云々、という話でもない。
コペル君がどのように感じて、叔父さんがどのように返すのか。
そのやり取りが、子供にも理解できるように噛み砕かれているのが、まず良いのだろう。
描かれているテーマにも、当然時代性は感じるものの、
根底に普遍性があるせいで、今読んでも響くものがあるということなのだと思う。
ただ、、出版されたタイミングが、日本の軍国主義の只中だったことを考えると、
いたずらに礼賛されているだけの状況を見るに、一種の怖さを感じるのはワタシだけだろうか?
確かに素晴らしい作品であるとは思うが、果たしてそこまで売れるべき作品かというと、
ワタシはちょっと違うと感じた。周囲の熱狂に「?」がついてしまうのだ。
読んだワタシも、どう生きるのか?について考えるようにはなったのだが、
ただ、何というか、声のデカい人が祭り上げ、右に倣えをする形でベストセラー化する流れには、
思わず首を捻りたくもなった。賛否両論とは言わないが、これは、作者の望んだ形なのだろうか?
何れにしても、今昔の”時代”が見える作品と言えるのではないか?
ブームに乗って、一読するのも、全然アリだと思う。
こちらも、先日の「テレ東のつくり方」同様、
本のアプリStandで、おすすめコメントに選ばれました!
合わせてよろしくです。
本のアプリ・Standで、おすすめコメントに選ばれた!「テレ東のつくり方」を読了。