見本誌を事前に頂くなんてことは、初めての体験。
本を読むのに、こんなに緊張したこともない。(笑)
ただ、読み終えてみて、これは、かなり良い本だと思った。
ミニマリストの次のステップを模索していたので、
そうか?習慣か?というのが、読後に何とも腑に落ちた感じがした。
思えば、満身創痍で実家に戻った、2014年10月。
何かを変えたいと縋ったのが、ミニマリズムだった。
後に流行語にもなるとは、考えてもみなかったが、
関連本を読み漁る中で、氏の「ぼくモノ」にも出会った。
外国のミニマリスト本も良かったが、(言い回しがいかにも、なので。)
日本の著者による本の方が、やはり暮らしに馴染む気がした。
そこで、大阪の講演にお邪魔したりもした。(実は。)
ただ、モノを手離して行く中で、当然ながら右葉曲折があって、
途中、手離したものの改めて買ったりといったこともしながらも、
時間の経過とともに、完成とは言わないが、
何となく落ち着いてきた感覚に見舞われるようになった。
そこで、次はどうしよう?とか考えていた時に、
コボリジュンコさんの、「逆算手帳」の存在を知った。
やりたいことリストに、やらないことリスト、そして人生のビジョンを考えてみて、
文字通り逆算して、落とし込んで行くというもの。(ちょっと値がはるが)
そして、その中に、はたと膝を打つ文言があった。
「こんなふうに過ごせたら、最高にしあわせ!」と思える、理想の1日とは?
そこで、眠りにつく前から、一巡して眠るまでの時間軸で、
ワタシはどういう1日を送りたいのかについて、考えてみた。
すると、ベタながらも、早起きとか、運動とか、そんなことを書き込んでいる自分がいた。
他方、現実の一日はどうかを振り返るわけだが、当然(?)ギャップが生じてくる。
そうなると、一日24時間という「箱」の中に収める上で、
何かを増やしたり、新しく始めようとすると、減らしたり、やめたりすることが必須となる。
まさに、取り入れる習慣と手離す習慣を考えることに繋がる。
モノを手離して行く過程で、暮らしが変わって行くことは感じていたものの、
ミニマリズムと習慣の関連というか、改めてこうして考えてみたことはなかった。
それもあってか、この本を読み進めて行くうちに、ストンと腹に落ちるのを感じた。
心を変えれば、態度が変わる。
態度が変われば、行動が変わる。
行動が変われば、習慣が変わる。
習慣が変われば、人格が変わる。
人格が変われば、運命が変わる。
運命が変われば、人生が変わる。
かの日から現在までの一連の取り組みが、繋がった気がした。
とはいえ、取り入れる習慣と手離す習慣の取り組みが完成するはずもなく、
今もって、苦戦も強いられているのが実情でもある。
ランニング、筋トレ、英語の勉強・・・などなど。
身に付いた習慣もあるが、そうでないものも、やはりあるわけで、
それにはまず、習慣とは何か?を知ることは役立つと思う。
習うこと、慣れること。まぁ、読んで字の如しではある。
ただ、気持ちが向かないことには習っても身につかないし、
慣らそうとしても、慣れるまで繰り返すところにまで行かない。
嫌なら辞めればいいのだけれど、何度も挑むのは、
やはりモノにしたい気持ちがどこかにあるのだろう。
それは意志が弱いということとは違うというのは、救いでもある。
よって、自己嫌悪に苛まれる必要も無いのだ、と。
本の中では、習慣を身につけるためのステップを、
実に50も提示してくれたのはありがたい。
自分にとってピンと来たものを採用したり、
実は意外とこういうアプローチがいいのでは?と考えることも出来る。
50あると、まぁ、どれかが刺さりそうな気がする。(笑)
その意味でも”決定版”ではないだろうか?^^;;
また、本書では、努力とは?才能とは?意志力とは?にも言及されている。
読み応えもあるし、やはり深いと感じる一冊でもあった。
ミニマリストにも、習慣化にも、完成はない。
それはワタシも先に感じた通りである。
ある程度のゴールが見えたとしても、それに慣れてしまい、
また別の道を探そうとする。結局、いつ満たされるのか?
もっといえば、人は幸せになれるのか?なんてことまで考えた時期があった。
実はそれは大したことでは無いのだと気付いた。
ひとときの達成感が、しあわせ感。
大好きだったブルーハーツも唄っていた。
なるべく小さな幸せと なるべく小さな不幸せ
なるべくいっぱい集めよう そんな気持ち分かるでしょう
他方、限りのある時間の中で、幾度の”ひとときの達成感”を感じられるだろうか?と考えた。
不要なものは手離して、集中して、選択して、強調して行く人生が良いと思えた。
歳も歳だし、人生100年と言われる昨今にあっても、もう半分に差し掛かろうとしているので、
ますますもって、”間に合わせる力”とでもいうべきものが必要なのだと。
(生き急ぐとか、そういうわけではないけど。)
そう考えると、かつての自分が「ぼくモノ」を手にして変われたように、
今のワタシにとって、この本を手に出来たことは、本当に良かったと思う。感謝!
献本いただいたから言うわけではないけれど、^^;;
ぜひともお勧めしたい、そんな1冊です。